百合花粉の付着です。

袖口に百合花粉

カシミヤのセーターの袖口に百合花粉が付着してしまいました。
お客様は何もされずに当店に依頼いただきました。

クリーニング後のセーター

当店でダブルクリーニング(ドライクリーニング&水洗い)をしてやると、写真のように袖口の百合花粉もキレイに落とせました。
何も特別な処理はしておりません。

勝因は、なんといっても、お客様が何もされなかったこと、これに尽きます!

おしぼりや濡れタオルで拭き取ろうとされる方が多いのですが、そうされると、水分と一緒に花粉の黄色い色素が衣類の中に侵入してしまい、面倒なシミ抜きをしなくては取れなくなってしまうのです。
汚れたら、何もせずに速やかにクリーニング店に持参する、これが一番だという事例でした。

ドライ✖のアウターが増えています。

ドライ✖のアウター

最近、アウターなのにドライクリーニングが✖の商品が増えています。
理由は様々だと思います。

防水加工などの何らかの加工が生地表面に施してある。
プリントでロゴなどが書いてある。
縫製してなくて、圧着で製造されている、等々・・・。

メーカーなりに理由はあるのでしょうが、上記写真のように汚れてしまって、それを水洗いだけで落とすというのは、けっこう大変なことです。
大変ということは、それなりに値段がかかってしまうのです。

水洗いでここまで

何とか水洗いの工程の中で、上記写真の程度にはもっていきますが、すっきりキレイにはなりません。
やはりアウターはドライクリーニング〇にしておいて欲しいと思います。

ブランドスーツにかなり古いシミです。

ブランドスーツ

祖母に、「ブランドスーツのお手入れを、どこかきちんとしたクリーニング屋さんにお願いして」とお願いされたお孫さんが当店に来店されました。
写真でボタンホールの下やボタンの下あたりに、黄土色の古いシミが見えると思います。
このようなシミが、あちこち20カ所以上に散見されます。

幸い、生地が綿&麻で、漂白処理に割合強い素材であり、色も薄いベージュで、こちらもいくぶん色が薄くなるかもとお客様に了解をいただきました。

目立つシミをシミ抜きで処理し、最後に上下一緒に水洗いしました。

処理後のスーツ

立体的に仕上げて完了です。
お客様には、次回からは、仕舞洗いとして水洗いまでやってくれるクリーニング業者にお出しいただくことをお願いしました。
お孫さんには、シミの除去も仕上がり具合も、「うわ~!」と驚いていただきました。

合成皮革の製品は了解をいただいてからです。

お預かりの合皮のパンツ

合成皮革のパンツをお持ちいただきました。
まだまだ問題が生じないように見えますが、合成皮革の製品寿命は突然やってきます。
ベタベタとしてきたり、ボロボロと剝れてきたりと、症状も合成皮革それぞれです。

このような商品は、洗って、万が一ベタベタしたり、表面がボロボロと剝れたりしても、当店では責任を負いかねます。
そのことをお客様に了解いただいてでなければ、作業をすることができません。

了解をいただければ、当店ではなるべくソフトに洗います。
今回は水洗いのみで対応いたしました。

水洗い後の合皮のパンツ

もし合成皮革の商品をお持ちでしたら、強い処理を行えませんから、汚れないうちに、早め早めのお手入れを心がけてください。

カシミヤ&シルクのニットに食べこぼしです。

胸に食べこぼし

お客様から電話があり、カシミヤ&シルクのセーターにどうやら食べこぼしをしてしまわれたとのことです。

お預かりいたしますと、写真のように、食べこぼしがよく分かります。
こういった場合には、ダブルクリーニング(ドライブレコーダー&水洗い)がとても有効です。
一連の処理で油性の汚れも水溶性の汚れも除去できるからです。

ダブルクリーニング後のセーター

まだまだ寒さが続くようですから、暖かくて軽い、カシミヤ&シルクのこのセーターが大活躍することと思います。

家庭洗濯でどうやっても落ちなかったそうです。

トレーナー

上の写真のトレーナーをお持ちいただきました。
胸と袖口付近に同じようなシミがあります。

これを何度も何度も家庭で洗濯されたそうです。
全然シミが取れないので、当店にご相談いただきました。

地色がいくぶん薄くなるかもしれないという了解だけいただき、作業に入りました。
薬剤を塗っては放置、塗っては放置を繰り返し、時間をかけてシミを分解していきました。

トレーナー

やっと、キレイに分解できました。
包装前に写真をと思っていたのに、ついつい忘れて包装してしまいました。

かなり古いシミだったようで、けっこうお時間をいただきました。
やはり早めにご相談いただくのが、何よりだと思う一品でした。

百合の花粉だそうです。

百合の花粉

カシミヤのストールに百合の花粉が付いてしまったとのご相談です。
今回の相談品の特に優れている点は、お客様が何もされていないということです。

何もされていないので、付着した百合の花粉はストールの表面に付いているだけで、繊維の内部にまでは入っていないのです。

ドライクリーニング後

ですから、ドライクリーニングしただけで、簡単に除去できました。
これが、濡れタオルでこすったり叩いたりとされていたら、花粉の色素が繊維の内部に入り、ドライクリーニング後に、色素を取るために余分な処理をしなくてはならないのです。

大切な一着を汚してしまったら、なるべく何もせずにプロに任せる!これが近道な場合が多いのです。

夏の色物のエリの汚れです。

エリの汚れた夏物

前回、こちらのブログにアップしたのは、エリが白い夏物でした。
今回は、エリが色物の場合です。
写真でも分かるように、エリが脱色して黄ばんでいます。

白いエリなら、黄ばんだ部分を漂白してやればOKでした。
色物のエリだと、漂白だけでは目立たなくできません。
黄ばみを除去し、更にエリの色に合わせてやらなくてはなりません。

処理後のエリ

色物のエリの場合は、黄ばみと脱色がセットになっているので、このような処理が必要となるのです。


白いエリも色物のエリも、早い処理が何より重要です。
今シーズンの汚れは今シーズンに処理しておけば、来シーズンも気持ちよく袖を通せます。

夏物によくあるエリの黄ばみです。

エリの黄ばんだシャツ

夏物あるあるです。
夏の間はご家庭で洗濯されていたのだと思います。
エリの黄ばみが落としきれておりません。

これが、全体がエリと同じ白色であれば、Yシャツなどと同じように温度をかけて、漂白剤を投入して洗ってやれば、きれいさっぱりすることでしょう。
しかし、この商品のメインの部分は青色です。

このような場合には、エリだけをキレイにする処理をし、全体は普通に水洗いしてやります。

エリだけ特殊洗い

ひと手間かけてやることで、全体を処理するだけ以上のキレイさを実現できます。
白いエリがポイントの品物ですから、やはりエリは白くなくてはいけません。