裏側からしっかりが大切です。

背側も裏から

見返しを左右とも裏側からしっかり仕上げます。
ここをしっかり仕上げることがとても大切なのは、ここに固く厚みのある芯地が入っており、それが背広のシルエットを作るからです。

見返しに続いて、脇縫い線や背縫い線部分を、これも裏側から仕上げます。
今回の背広は総裏ですから、裏地の縮みを修正しつつ、また裏地のシワも伸ばします。
裏から一通り仕上げた状態が上の写真です。

裏側の最後に袖裏、袖口、肩パッド等を仕上げます。

袖をプレス

裏側からのプレスが終了すると、次はいよいよ表からです。
袖を表側からプレスします。
厚みを薄く(もちろん背広のデザインによりけりですが)、そしてボディーに沿うように仕上げたい部分です。

右袖をプレスし写真を撮りました。

水洗いした背広を仕上げていきます。

水洗いした背広

そろそろ9月に行われる九州松田塾に持参する背広の準備をと思い立ちました。
処理前の写真は撮り忘れましたので、洗い上がりの状態からスタートします。

縫い代や開口部にしつけを施し、水洗いを行います。
洗い上がりを、重りや特殊なハンガーなどを使い、自然乾燥させたものが上記の写真となります。

プレスの第一歩は裏側から行います。

右の見返しをプレス

右側(写真向かって左側、ボタンのある側)の見返し(背広の裏側)からアイロンをあてていきます。
裏側から背広の中にある芯地をしっかり伸ばして復元していきます。

この写真では、右側の見返し及びラペルの裏側を仕上げ、写真を撮りました。
右側と左側では状態が違うのが分かるでしょうか?